Design

デザインのためのリサーチアプローチ(伝えたい人って、どんな人?編)

Other 2017.08.31

こんにちは、漆野です。

前回は「デザインのためのリサーチアプローチ」にて、デザインに取りかかる前にどんなリサーチをしているのかに触れました。
今回は「伝えたい人って、どんな人?」にフォーカスして、 私の実践を踏まえたシナジーマーケティングのデザインチームの取り組みをご紹介します。

1.強みってなんだろう?2.伝えたい人ってどんな人だろう?3.どのようにふるまおう?4.どうやって伝えよう?

目次

  • ・まずは書籍やネット文献を参考に大枠をみる
  • ・インタビューや行動観察で、ユーザー理解を深める
  • ・ユーザー行動を可視化
  • ・身近にいる詳しい人に、ちょっと教えてよって聞いてみる。SNSや口コミから、ヒントを得る
  • ・顧客カルテから、人となりをイメージする

まずは書籍やネット文献を参考に大枠をみる

初めは大枠を知ることが大事なので、

  • ・クライアントのマーケットやサービスは、今どのような環境なのだろう?
  • ・それを利用されている人ってどんな価値を求めてるんだろう?

を知っていきます。

とある美容業界のクライアント様の案件では、美容系のサービスの利用者像を知りたかったので、 まずはネット文献を調べました。

一例ですが、こちらのサイトで業界やお客さんの傾向をざっくり把握したり。

ホットペッパービューティーアカデミー

ホットペッパービューティーアカデミー

http://hba.beauty.hotpepper.jp/search/

サイトの情報から、サロンの予約が「ネット予約が主流になっている」の理由として、「サイトで店の雰囲気・メニュー・価格帯が確認でき安心」だとか 世代によっては「電話で会話をしなくてすむから」などの発言があったりして、 世代による利用ニーズの変化がある、ということがわかりました。

こういった外部の調査情報を元にして、クライアントのターゲットへは どのようにアプローチするべきか?の仮説作りに役立てました。

調査データが多数掲載されている「レポセン」も参考にしています。

レポセン

http://reposen.jp/

ここで注意したいのは、ネットの情報はあくまで大枠の参考にとどめる ということです。

理由は、信頼性や正確さが情報の取得状況によって全く異なるからです。 ネットの情報は二次情報であることと、どのようにリサーチされ・加工されているのかに明記があるかないか、出典サイトは信頼できるかどうか、にはいつも気をつけています。

インタビュー調査や行動観察で、ユーザー理解を深める

どのターゲットに向けてクリエイティブの方向性を向けていけばいいのか?を定めるために インタビューを含んだユーザー調査(Webサイトであればアクセス解析、定性・定量調査)を実施することもあります。 目的の商品を利用している方の中から数人に絞り込み、インタビューしたり行動観察を実施します。

どうやってその商品を知ったの?その時どんな手段で、どんな時?その時の様子を簡単にその場で再現してもらったり、、 こちらも「ほうほう、そうなんだ!それでそれで?」と目から鱗な行動があって、 想像してもわからないことってあるんだなぁと、必ず新しいことを目の当たりにします。

でも...インタビューやアンケートでは本音がほとんど出ない、というのが定説

ある研究によると、人が自分のしたいことや、欲しいものを明確に言葉にできるのは、せいぜい全体の5%程度!だそうですよ。(めっちゃ少ない!

なので、「なんでそう思ったんですか?」とか「どうして?」なんて質問しても 「(えー、なんでだっけ?)。それは~」とこじつけの物語をその場で作っちゃう可能性が高いです。 発言を鵜呑みにせず、ユーザーが無意識にしてしまう「行動」も一緒に見ることが大事だとされています。

ユーザー行動を可視化

ユーザー行動を可視化

インタビューやリサーチの情報から、カスタマージャーニーを作ってみたり、ペルソナを構築することも有効ですよね。 ユーザー体験のデザインで特徴とされるのが「時間軸」を意識しての感情や価値提供の変化です。

どうしてもWebサイトやキャンペーン、広告など、各自を分けて「点」として追ってしまいがちですが、
ユーザーの生活の中では、リアルな店舗でのキャンペーン施策も、Webサイトなどネット利用での購入体験も、
境目なくシームレスに続いています。

どのような文脈でサービスが利用され、関係性が出来上がっていくのだろう?と、見つめていくことで
クリエイティブをお届けするタイミングもコンテンツも
ユーザーの生活の中での「自然なタイミング・自然な語りかけ」を意識でき、共感を呼びやすくなると感じています。

身近に居る詳しい人に、ちょっと教えてよって聞いてみる。SNSや口コミから、ヒントを得る。

もーっと気軽に、「ちょっと教えてよ」と詳しそうな人に話を聞くことも立派な一次情報のリサーチだと思います。 SNSや口コミの発言からもヒントを得ることができます。

ネットでの発言は過激なものも色々あるんですが、中には明確に言語化されている発言もあったりします。 ソーシャルリスニングをマーケティングに活用されている企業もたくさんいらっしゃいますが、 それくらいネットの発言は、ネットの世界では影響力は大きいものだと思います。

「顧客カルテ」から、人となりをイメージする

顧客カルテ

最後は弊社のサービス。ペルソナシートとも呼んだりしますね。 これは価値観マーケティングのサービス「ソシエタス」と購買分析を組み合わせた、優良顧客像のイメージです定性的・定量的なデータがあるのでオススメです。

関連記事:ブレずに意思決定するための「顧客カルテ」の作り方

まとめ

伝えたい人って、どんな人?と、利用者のことを「調べる」「知る」プロセス自体が、 結果的に「より良いものづくり・ことづくり」に繋がっていると感じています。

作り手やサービス提供者が、直接利用者にインタビューしたり・ 利用状況を目の当たりにした事実から導き出した「提供価値」や「気づき」がアウトプットに反映されていくと、 利用者も自分の欲しい「価値」にマッチしたサービスを受け取れるし、クライアントも納得感があるものが出来上がりやすいです。

結果としてCV率、リピート率の向上など、戦略KPIにも寄与することが多いので、 今回ご紹介したリサーチ方法を取り入れることをおすすめしています。

もちろん、リサーチしたからと言って必ず良いものができる、とは限らないのが難しいところですが、 「誰のため?なんのため?」をモヤモヤと考え続けるプロセス自体が、 サービスの提供側の姿勢と、利用者の関係性をちょっとづつでも変えていくと思っています。

それでは次回は、これら「リサーチ」に関して私がオススメする書籍をご紹介します!

漆野真由美
事業本部 マーケティングソリューション部 クリエイティブG リーダー
2015年シナジーマーケティングに入社。 制作会社にてインタラクティブコンテンツ・プロジェクションマッピング・3DCG・映像制作からWebデザインまで幅広く制作に関わる。
現在は調査分析・改善提案・デザイン制作まで幅広く手がけるデザイナー。 心がけているのは「ユーザ視点からの価値創出」。社外ではUXD/サービスデザインを学ぶコミュニティUX KANSAIのリーダーも努める。
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シナジーマーケティングの公式ブログ「CRMのプロが書くマーケティングBLOG」でも執筆中!
ブレずに意思決定するための「顧客カルテ」の作り方